旅の基本情報
- 出雲大社に行きたいけど、車なしでも大丈夫かな?
- 国宝の松江城や足立美術館に行ってみたい!
- 鳥取砂丘って公共交通だけで行けるのかな?
山陰地方への旅といえば誰もが思い浮かべる出雲大社や鳥取砂丘。
大阪から公共交通だけで巡る出雲・松江・鳥取の4泊5日モデルコースを実際の旅程をもとに前後編に分けてご紹介します。1泊だけ贅沢な温泉宿に泊まり、残りはコスパ重視のビジネスホテルにした「上手に贅沢するメリハリ旅」で、山陰の魅力をゆっくり味わいました。
この記事では、後編として旅の後半を旅行記としてまとめました。
「憧れの足立美術館に行ってみたい!」「公共交通だけで鳥取砂丘への旅行は難しいんじゃないかな?」と、ちょっと不安で旅の計画を躊躇していませんか?
この記事は、そんな方に役立つ、アクセス・所要時間つきの完全ガイドです。
4日目|足立美術館と白兎神社
神在祭の出雲大社や松江城を満喫したら、旅の後半、まずは足立美術館を目指します!
足立美術館|世界に誇る日本庭園

松江駅からJRで25分ほどで安来駅に着きます。安来駅の駅舎は広くて観光案内所やお土産屋さんもあり、ベンチの数も多くて待ち時間も快適に過ごせます。


足立美術館へは、安来駅から1時間に2本程度、無料シャトルバス(予約不可・先着順)が出ていて、20分ほどで美術館に到着します。



創設者が「庭園もまた一幅の絵画である」という信念のもと、心血を注いで造った5万坪の庭園は国内外で高く評価されています。
- アメリカの日本庭園専門誌の「日本庭園ランキング」で、22年連続日本一
- フランスの旅行ガイドブック『ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン』で、最高評価の「三つ星」

初秋の木々が彩る庭園は美しく、借景の山々が庭園と一体となった景色は、つい時間を忘れそうになる素晴らしさでした。

館内にはふたつの喫茶室があり、どちらも庭園の眺めが素晴らしく、ホッと一息つける癒しの時間が過ごせます。
| 喫茶室 翠 | ドリンクのみ | 枯山水庭の眺望 |
| 喫茶室 大観 | 食事・デザート・ドリンク | 池庭の眺望 |

茶室「寿楽庵」では、床の間の壁がくり抜かれ、そこから見える庭を「生の掛軸」として眺めながら地元窯元の茶碗と、地元のお菓子を楽しむことができます。

美術館とシャトルバス乗場や駐車場との間には、多彩なお土産店などがあり、魅力的な島根の名産品がいっぱい!
昼前まで美術館で過ごし、再びシャトルバスで安来駅に戻ったら、鳥取に向けて出発です。
白兎神社と白兎海岸|因幡の白兎の神話を訪ねて

米子駅で「特急スーパーまつかぜ」に乗り換えて1時間、鳥取駅に到着です。

鳥取駅に着いて改札前で思わず立ち尽くしてしまいました!自動改札機がないのです!ローカル駅ではなく、県のメインの駅なのに⁉︎まるでタイムスリップしたかのような感覚に。この時は米子駅からICカードで乗車していたので、窓口で精算しました。(2025年3月、とうとう自動改札機が導入されました。)

鳥取駅前のバスターミナルは広い待合もあり、窓口では乗り換えなども詳しく案内してもらえます。ここからバスで30分、白兎神社へ向かいます。

白兎神社は、大国主命と八上姫との縁を取りもった縁結びの神様として、恋愛成就を願う人々にも人気の神社です。

神話「因幡の白兎」に登場する白兎神が主祭神として祀られていて、境内のあちこちに可愛らしいウサギの石像が並んでいます。


白兎海岸は、夏には海水浴場にもなる弓なりに続く白砂の浜と「因幡の白うさぎ」の舞台としても知られる風光明媚な海岸です。
神社側と海岸の間には国道が通っていて、交通量が多いので歩道橋を渡ります。

事前に申し込めば、白兎観光協会 (白兎ガイドチーム)の方が、白兎神社、白兎海岸周辺の「白兎海岸コース」を楽しくガイドしてくれるサービスもあります。

白兎海岸を散策しながら30分ほど末恒駅まで歩き、電車で鳥取駅に戻りました。末恒駅は改札もない無人駅ですが、階段の脇に屋根のある待合室があり、この時もにわか雨があったのですが、安心して過ごせました。
宿泊|(4日目)スーパーホテル鳥取駅前にチェックイン

4日目の宿は、鳥取駅から徒歩1分の「スーパーホテル鳥取駅前」。清潔感があり、朝食無料で快適に過ごせました。


今回の旅では1日目にもスーパーホテルを利用していて、スーパーホテルのおすすめポイントは、「前編(1〜3日目):出雲大社、国宝松江城、美保関」に書いているので、そちらも参考にしてもらえると嬉しいです。
夕食|鳥取の名店「笹すし」へ

夕食は、鳥取駅北口から徒歩7〜8分の地元の名店「笹すし」に17時半に予約して伺いました。



新鮮な海の幸のおつまみとお寿司をおまかせでいただきました。本当にすべてが絶品で、居心地も良く、鳥取旅行の際はぜひ訪れてほしいお店です!超人気店で、特にカニの季節は予約困難になるので、早めに予約して行かれることをオススメします。
【4日目:タイムスケジュール】
07:40 東横INN松江駅前 チェックアウト
08:00 松江駅 (JR30分)
08:50 安来駅 (シャトルバス20分)
09:10-11:00 足立美術館 (シャトルバス20分)
12:00 安来駅 (JR10分)
12:50 米子駅 (JR60分)
14:30 鳥取駅 (バス30分+徒歩10分)
15:10-16:00 白兎神社・白兎海岸 (徒歩25分)
16:30 末恒駅 (JR10分)
16:40 鳥取駅 (徒歩1分)
16:50 スーパーホテル鳥取駅前 チェックイン (徒歩5分)
★17:30- 夕食:笹すし
5日目|鳥取砂丘から鳥取東照宮へ
旅の最終日、いよいよ鳥取砂丘に向かいます!朝9時に鳥取駅前を出発、バスで20分ほどで鳥取砂丘に着きます。
鳥取砂丘と砂の美術館|鳥取を代表する絶景とアートを巡る

砂丘についたら鳥取砂丘ビジターセンターでマップをもらって出発です。
センターの方から「前日まで小雨が降る天気だったので、今日は砂が少し湿っていて歩きやすいと思いますよ!」と教えていただきました。実際、私はスニーカーで歩き、少しは砂が入ったものの困るほどではありませんでした。

初めて見る一面の砂丘。「本当に来て良かった!」と思える景色がどこまでも続きます。


砂丘の南側のスタート地点から右回りに進むと、馬の背の頂上に到達した瞬間、目の前に日本海が一面に広がる絶景が現れます。

鳥取砂丘には、キツネ、タヌキ、ウサギ、イノシシなどたくさんの動物がいて、ビジターセンターで「今日はシカやタヌキの足跡が見れると思いますよ!」と、事前に足跡の写真を見せてもらっていましたが、本当にシカの足跡を見つけることができました。

一周60分のコースの最後、砂丘入口付近まで戻ったところにラクダに乗って記念撮影できるスポットがあります。

砂丘会館の土産物屋には鳥取の名産品がたくさん揃っています!カフェにはラクダの形のクッキーがのった「砂丘サンデー」などのスイーツもありました。

砂の美術館では「砂で世界旅行」をコンセプトに、年ごとにテーマを変えた展示がされています。この時は2022年がエジプトの独立100年とツタンカーメン王の墓が発掘されて100年、という節目にちなんで「エジプト編」が催されていました。


砂と水だけで圧縮した塊を彫刻して作られているとは思えない精緻なたくさんの砂像に圧倒される楽しい時間を過ごしました。
昼過ぎまで砂丘で過ごしたら、バスで鳥取東照宮へ向かいます。
紅葉のおうちだに公園と鳥取東照宮|秋色に染まる静かな名所を歩く

鳥取市内の紅葉の名所「おうちだに公園」の園内は、小川が流れ、整備された遊歩道を通って鳥取東照宮へ行くことができます。
観光客だけでなく、地元の方が散歩したりのんびり過ごされている様子で、静かで落ち着いた雰囲気の中でゆっくりした時間を過ごすことができました。


鳥取砂丘とは全く趣が異なり、ところどころが紅葉に染まった、おうちだに公園と鳥取東照宮は静寂に包まれた美しい癒しの空間です。
旅のおわり|お土産とカフェ休憩〜特急スーパーはくとで大阪へ
駅に戻ってお土産を購入し、出発までカフェで休憩しました。
鳥取駅から特急スーパーはくとで大阪へは、約2時間半で到着しました。
【5日目:タイムスケジュール】
08:40 スーパーホテル鳥取駅前 チェックアウト (徒歩1分)
09:05 鳥取駅 (バス20分)
09:30-12:10 鳥取砂丘・砂の美術館 (バス15分+徒歩10分)
12:40-13:40 おうちだに公園・鳥取東照宮 (徒歩30分)
14:30-16:30 お土産屋・カフェ
16:55 鳥取駅 (JR2時間30分)
19:30 大阪駅着
宿泊まとめ|高級宿×ビジネスホテルで“上手に贅沢”するメリハリ旅
今回の旅は、出雲・松江・鳥取を巡る4泊5日。
1泊は露天風呂付き客室の高級宿に泊まり、残り3泊は駅近のビジネスホテルを選びました。
【実際の宿泊費(2023.11時点)】
1日目:ビジネスホテルだけど、神在祭の時期で少し高めの1万円程度
2日目:人気温泉宿「なにわ一水」の露天風呂付き客室が4万円台
3・4日目:コスパ抜群のビジネスホテルはいずれも6千円台
「贅沢1泊+コスパ3泊」の組み合わせで、全体として無理なくとても上質な旅になりました。旅好きの方にもおすすめのメリハリのある宿泊プランです。
旅のまとめ|出雲から鳥取へ、神話と自然を巡る5日間
出雲大社神在祭の厳かな空気、宍道湖の夕景、美保関の港町、足立美術館の庭園、そして鳥取砂丘の大パノラマまで——
神話や歴史、そして美しい自然を感じながら巡る4泊5日の旅でした。
車を使わず、公共交通(電車とバス)でつなぐルートは少し手間もありますが、その分、移動の時間も旅の一部として心に残りました。
途中で1泊だけ贅沢な温泉宿を選び、残りはコスパ重視のビジネスホテルにしたことで、「上質さ」と「無理のなさ」を両立させたメリハリあるプランが、旅の満足度を高めてくれました。
これから出雲や山陰方面への旅行を計画している方に、ひとり旅にもおすすめのモデルコースとして参考になれば嬉しいです。
静かで穏やかな山陰の風景とともに、あなただけの旅を楽しんでください。
参考リンク集(完全版)
・ 出雲大社(公式サイト)
・ 稲佐の浜(出雲観光協会)
・ 日御碕神社(公式サイト)
・ 日御碕灯台(出雲観光協会)
・ 八重垣神社(公式サイト)
・ 松江城(公式サイト)
・ 八重垣神社(松江観光協会)
・ 松江城(松江観光協会)
・ 美保関灯台(島根観光ナビ)
・ 美保神社(島根観光ナビ)
・ 宍道湖観光遊覧船はくちょう(公式サイト)
・ 松江市観光ガイド(公式サイト)
・ 足立美術館(公式サイト)
・ 白兎神社(公式サイト)
・ 鳥取砂丘ビジターセンター(公式サイト)
・ 砂の美術館(公式サイト)
・ 鳥取東照宮(公式サイト)
・ 久鶴(食べログ)
・ 一隆(食べログ)
・ 笹すし(公式サイト)
・ スーパーホテル出雲駅前(公式サイト)
・ なにわ一水(公式サイト)
・ 東横INN松江駅前(公式サイト)
・ スーパーホテル鳥取駅前(公式サイト)
