滋賀

【電車とバスで行く】藤の名所 三大神社と平等院・ツツジの三室戸寺を巡る日帰りモデルコース

藤の季節!「三大神社の砂ずりの藤を見に行きたいけど、車がないとアクセスが難しそう…」「宇治の三室戸寺のツツジも気になるけど、1日で両方回れる?」

そんな方に向けて、藤の名所、滋賀県草津市の三大神社エリアから京都・宇治の三室戸寺・平等院まで、電車とバスだけで巡る日帰りモデルコースを紹介します。

5月の快晴の日に実際に歩いたルートで、藤の花を午前と午後で2か所堪能し、ツツジも楽しめる欲張りプランです。歩数は約27,000歩。暑すぎない爽やかな気候の中、藤を満喫した一日になりました。

旅の基本情報

このモデルコースの特徴は3つです。

  • 電車とバスだけで回れる、車なしの「藤とツツジの日帰りプラン」
  • 午前は滋賀の藤の名所、午後は宇治の藤とツツジを楽しむ「欲張りプラン」
  • 宇治でのお蕎麦ランチと茶だんご、京都駅での鉄板焼きディナーも組み込んだ「グルメも充実プラン」

午前|三大神社・志那神社・惣社神社で藤の花を堪能

大阪から滋賀・草津へ

大阪方面から京都駅を経由し、JR琵琶湖線で草津駅へ。草津駅西口から近江鉄道バス・湖国バス(烏丸下物線)に乗り、北大萱バス停で下車します。所要時間は草津駅からバスで約10分です。

草津駅からのバスは日中の本数が限られます。事前に時刻表で確認してから出発時刻を決めることをおすすめします。

快晴の空の下、一面の田園風景が広がる北大萱バス停からの道
青空と田んぼが広がる三大神社への道

北大萱バス停から三大神社までは徒歩約10分。バス停を降りてから歩く道中、目の前に広がるのは一面の田園風景。青空と緑の田んぼのコントラストが美しく、歩き始めから爽やかな気分になります。

三大神社|砂ずりの藤

三大神社の鳥居越しに見える藤棚
三大神社の鳥居。奥に藤の花が見える

三大神社に到着すると、鳥居の奥にすでに藤の花が見えています。藤の花が開花する4月下旬から5月上旬のみ協力金として200円必要で、鳥居をくぐったところにある受付でお支払いします。

三大神社の砂ずりの藤。花房が長く垂れ下がる満開の藤棚
地面に届きそうなほど長い砂ずりの藤

ここの名物は「砂ずりの藤」。「砂をずる(すべる)」という言葉が由来で、花房が地面の砂に触れるほど長く垂れ下がることからついた名前です。

一般的な藤の花房は数十センチほどですが、砂ずりの藤はその数倍の長さにもなり、紫の滝が地面へと流れ落ちるような光景が広がります。これほど長い花房を持つ藤は全国的にも珍しく、滋賀を代表する藤の名所として知られています。

青空を背景に垂れ下がる紫色の藤の花房
紫から白へ、美しいグラデーション

訪れた5月初旬はまさに満開。砂ずりの藤は名前の由来どおり見事な長さで、藤棚の下をくぐると紫のカーテンに包まれるような感覚です。

青空に映えるピンク色の藤の花
青空に映えるピンクの藤

品種の異なるピンクの藤も可愛らしくて、心が洗われる時間を過ごしました。

三大神社
  • 拝観料  無料(藤の開花時期は協力金200円)
  • 拝観時間 境内自由
  • 藤の見頃 4月下旬〜5月上旬

※最新情報は草津市観光物産協会で確認

近隣の志那神社と惣社神社にも境内に藤があり、三大神社とあわせて志那三郷の藤とも呼ばれています。徒歩圏内なので三大神社から散策がてら3つの神社を巡るのもおすすめです。

三大神社・志那神社・惣社神社と北大萱・穴村バス停の位置を示した地図
三社とバス停の位置関係

志那神社|人が少なく風情のある穴場の藤

快晴の空の下、田んぼの中をまっすぐ伸びる志那神社への道
どこまでも続く青空と一本道

三大神社から志那神社へは徒歩10分程度。道のりは田畑の中を通る道で、快晴の空の下、爽やかな風が吹き抜けて、とても気持ちの良い散歩道です。

志那神社の鳥居と社号標
木漏れ日が差す志那神社の鳥居

志那神社は三大神社に比べると規模は小さいですが、人も少なく落ち着いた雰囲気。境内の緑が美しく、静かに藤を楽しめます。

木漏れ日が差す志那神社の境内
緑に包まれた静かな志那神社の境内

静かな神社ですがこの日は幼稚園の子供達が訪れていて、青空の下に可愛らしい声が響くのもほほえましく癒されました。

志那神社の藤棚に広がる紫色の花
紫の天井。志那神社の藤棚
白い花房の藤と境内の像
清楚な白藤が風にゆれる

紫の藤以外にも、白長藤という初めて見る品種もあってゆったりと楽しめました。

志那神社
  • 拝観料  無料
  • 拝観時間 境内自由

惣社神社|藤棚とツツジが彩る境内

惣社神社の鳥居と郷社の石碑
青空の下、惣社神社の鳥居

志那神社からさらに15分程度歩いて惣社神社へ。

惣社神社の藤棚とピンクのツツジが並ぶ風景
藤棚とツツジの共演

こちらも三大神社ほどのスケール感はありませんが、風情があります。藤棚のそばにはツツジも咲いていて、淡い紫とピンクの共演が見事でした。

惣社神社の拝殿と提灯
静かな境内の惣社神社

志那神社より、さらに人が少なく静かに過ごすことができます。

青空の下に広がる緑の田畑と山並み
風に揺れる緑の畑と遠くの山並み

三社を巡り終えたら、再び田園風景の道を歩いてバス停へ。穴村バス停から乗ることもできますが、バスが来るまで時間があったので、もう一度三大神社の前を通って北大萱バス停へ戻りました。

三社合わせておよそ1.5〜2時間ほどの散策コースです。

惣社神社
  • 拝観料  無料
  • 拝観時間 境内自由

午後|宇治で三室戸寺のツツジと平等院の藤を巡る

草津から宇治へ

草津駅の駅舎
次の目的地へ。草津駅前

北大萱バス停から草津駅に戻り、JR琵琶湖線で京都駅へ、そして京都駅からJR奈良線で宇治駅まで。

乗り換えは京都駅の1回だけで、草津から京都は新快速が便利です。所要時間は乗り換え含めて約1時間弱です。

JR宇治駅の駅舎外観
平等院をイメージした屋根が印象的なJR宇治駅

宇治川沿いの新緑を眺めながら昼食へ

新緑の山に囲まれた宇治川の流れ
新緑の山に囲まれた穏やかな宇治川

宇治に着いたら、まずは昼食へ向かいます。宇治川沿いの道は新緑が美しく、山と川の伸びやかな風景を楽しみながら歩きます。

ランチ|宇治の人気蕎麦店「しゅばく」で十割蕎麦ランチ

宇治の人気そば店しゅばくの店構え
行列が絶えない人気のそば店「しゅばく」

昼食は宇治の人気蕎麦店「しゅばく」へ。宇治橋を渡って右に曲がるとすぐで、店の前には待っている人がたくさんいてすぐに分かりました。

営業時間は11:30〜15:00ですが、売り切れ次第閉店で、この日も平日ですが名前を書いて待っている間に、13時過ぎにはCLOSEDの看板が出されていました。

しゅばくの手書きメニュー
手書きのメニューにも味がある

国産の蕎麦の実を自家製粉して打った十割蕎麦が人気で、蕎麦以外も、利尻昆布、薩摩産のカツオ節、産地直送のワサビ、信州の辛味大根など厳選素材にこだわっているそうです。

辛味大根おろしそば
爽やかな辛味が心地よい一杯

注文したのは辛味大根おろし蕎麦。辛味大根のピリッとした爽やかさと、細くてのどごしの良い十割蕎麦の風味が合って、歩いた後の体に心地よい一杯でした。

カウンター席でいただきましたが、店内は清潔感があり、店員さんの接客は丁寧でとても心地良く過ごせるお店でした。

しゅばく

  • 営業時間 11:30〜15:00(売り切れ次第閉店)
  • 定休日  月曜日(祝日の場合は翌日)金曜日(祝日の場合は前日)
  • 予約   不可
宇治名物の茶だんご
宇治橋たもとの老舗・通圓の茶だんご

食後は宇治橋のたもとにある老舗「通圓」へ。通圓は、宇治橋を渡ってすぐの橋の東詰にあります。

創業860年を超える日本最古級のお茶屋さんで、名物の茶だんごを購入し、宇治川沿いのベンチで景色を楽しみながらのんびりといただきました。

通圓

  • 営業時間 9:30〜17:30
  • 定休日  無休

三室戸寺|斜面を埋め尽くすヒラドツツジが満開

三室戸寺入口のツツジ園案内看板
三室戸寺の入口。ツツジ園の案内が迎えてくれる

お腹も満たされたところで旅の後半スタート、三室戸寺へ向かいます。

宇治橋から三室戸寺まではのんびり、宇治の街並みを抜けて住宅街を歩きます。三室戸寺の受付までは徒歩15分程度です。

三室戸寺の鮮やかな朱色の山門
新緑に映える三室戸寺の朱色の山門
三室戸寺の新緑と紅色の葉が交差する参道
山門をくぐると美しい新緑に包まれる

新緑に包まれた広い境内は、思わず深呼吸したくなる爽やかさです。

三室戸寺のツツジ園。斜面を覆うピンク・白・赤のツツジ
斜面を埋め尽くすクルメツツジの絨毯

1万株のクルメツツジと2万株のヒラドツツジが咲きほこるツツジ園は、想像以上に圧巻です。

満開のヒラドツツジ。白とピンクの花
色鮮やかなヒラドツツジが見頃

5月初旬のこの時は、クルメツツジは満開を少し過ぎていましたが、ヒラドツツジはちょうど満開。斜面いっぱいに広がるピンク・白・赤のツツジは息を呑む美しさでした。

三室戸寺のツツジ園越しに見える宇治の街並み
ツツジ越しに宇治の街を望む

高低差のあるツツジ園の高台からは一面に広がるヒラドツツジと、その向こうには宇治市街まで見渡せます。

斜面を覆うピンクのツツジの壁
ピンクのツツジの壁に圧倒される

園内では人の背の高さを超えるツツジの壁に囲まれて散策。満開のツツジを存分に堪能できました。

三室戸寺の境内|新緑と木漏れ日の静かな空間

新緑に包まれた三室戸寺の参道の石段
新緑に包まれた石段を本堂へ

ツツジ園を楽しんだあとは、石段を上って本堂へ向かいます。

新緑に包まれた境内は静かで、木漏れ日が美しい空間でした。

三室戸寺の宇賀神像と背景の本堂
撫でると福が来るという宇賀神像

宇賀神像は「狛蛇」ともいえる財運・金運の蛇神で、頭は老翁、体は蛇で蓮に乗る姿をとっていて、撫でると財運・良運がつくといわれているそうです。

三室戸寺境内の休憩所と新緑の木々
木漏れ日が美しい境内の休憩所

三室戸寺は「花の寺」として知られ、季節ごとに異なる花が楽しめます。

三室戸寺の境内案内図。ツツジ園・あじさい園・蓮園など各花の庭の位置を示したイラストマップ
三室戸寺 境内案内図
三室戸寺 四季の見どころ
2月中旬
〜3月中旬
しだれ梅 250本
4月上旬桜     
15,000㎡
4月上旬
〜4月下旬
クルメツツジ
1万株
4月中旬
〜5月上旬
ヒラドツツジ
2万株
6月上旬
〜7月上旬
あじさい
約50種 2万株
6月中旬
〜6月下旬(土日のみ)
あじさいライトアップ
6月下旬
〜8月上旬

約100種 250鉢
10月
〜11月頃
秋明菊(シュウメイギク)
11月下旬
〜12月上旬
紅葉
雪景色

※花の見頃は年によって異なります。最新情報は公式サイトで確認

境内での注意事項

  • 持ちこみによる飲食は一切禁止
  • 禁煙
  • 三脚使用の写真撮影は禁止
  • 犬などペットの同伴不可
  • 絵具、イーゼル等を使用して絵を描くことは禁止
三室戸寺
  • 拝観料  大人 1,000円 / 小人 500円
  • 拝観時間 8:30〜15:10
    (あじさい園ライトアップ:19:00~21:00(20:30受付終了))

※最新情報は公式サイトで確認

平等院|宇治の藤と阿字池に映る鳳凰堂

平等院の鮮やかな赤い門
鮮やかな赤が目を引く平等院の門

三室戸寺から平等院へは徒歩で移動します。宇治の町を通って約30分です。

平等院の藤棚。品格ある紫の花房が垂れ下がる
品格ある紫のカーテン。平等院の藤

平等院の藤も満開で、品格を感じる美しさでした。鳳凰堂の横で咲き誇る藤の花房は、三大神社の砂ずりの藤とはまた違った趣があります。

阿字池に映る平等院鳳凰堂
水面に映る鳳凰堂の美しい佇まい

平等院の庭園は、平安時代を代表する浄土庭園の様式で、極楽浄土の光景を再現しているそうです。

阿字池に浮かぶような鳳凰堂の光景は息をのむ美しさで、藤の見頃と重なって特別な厳かな雰囲気でした。

平等院鳳凰堂の屋根に輝く金色の鳳凰像
屋根の鳳凰が青空に輝く

鳳凰堂は、平安時代後期に建立された阿弥陀堂で、正面から見た姿が翼を広げた鳥のように見え、屋根上に一対の鳳凰が据えられていることから「鳳凰堂」と呼ばれるようになったとのこと。

平等院の境内案内図。鳳凰堂・ミュージアム鳳翔館・各堂の位置を示す
平等院 境内マップ
平等院
  • 庭園+ミュージアム鳳翔館 大人 700円 / 中高生 400円 / 小学生 300円
  • 鳳凰堂内部拝観 別途 300円
  • 拝観時間 庭園 8:45〜17:30 / ミュージアム 9:00〜17:00
  • 藤の見頃 4月下旬〜5月上旬

※最新情報は公式サイトで確認

宇治の表参道の軒先に咲く藤の花
宇治の通りにも藤が咲く

平等院を後にし、藤とツツジを楽しむ時間はここまでで終わります。

宇治の表参道は抹茶スイーツの店や茶屋が立ち並び、帰り道も宇治らしい風情を楽しみながら歩けます。また、あちこちのお店の軒先にも藤の花が飾られていて、街全体が藤に彩られていました。

夕食|「五山望」で鉄板焼き

京都駅前から見上げる京都タワー
夕暮れの京都タワー

宇治駅からJR奈良線みやこ路快速で京都駅に戻り、夕食へ。たくさん歩いてお腹がペコペコでした。

鉄板焼きレストラン五山望の入口
ホテルグランヴィア京都15階の五山望

京都駅直結、ホテルグランヴィア京都15階の、京都タワーが見えるロケーションの鉄板焼きレストラン「五山望」に当日予約で入ることができました。

五山望の色鮮やかな前菜
目にも美しい五山望の一品

カウンター席で美しいお料理をいただきます。

五山望の鉄板焼きと彩り豊かな野菜
丁寧に焼き上げられたお肉と彩り豊かな野菜たち

絶妙な焼き加減で提供されるお肉は絶品で、たくさん歩いた疲れも吹き飛びます。

窓越しに京都タワーの夜景が見えるデザート
京都タワーの夜景とともに締めのデザート

お肉はもちろん、前菜やデザートまでどの料理も丁寧でおいしく、大満足のディナーでした。窓の外には夕闇の中に京都タワーが見え、一日の締めくくりにふさわしい時間です。

五山望(ホテルグランヴィア京都)

  • 営業時間 ランチ 11:30〜15:30(LO 14:30)/ディナー 17:30〜22:00(LO 21:00)
  • 定休日  なし
  • 予約   可(WEB予約あり)
  • 場所   ホテルグランヴィア京都 15階
グリーンにライトアップされた京都タワーの夜景
グリーンに輝く京都タワーに見送られて

タイムスケジュール

08:21- 08:42 京都駅 → JR琵琶湖線 → 草津駅 (約20分)
08:50- 08:59 草津駅 → バス →北大萱バス停 (約10分)
09:00- 09:10 徒歩(約10分)
09:15- 10:00 三大神社
10:00- 10:10 徒歩(約10分)
10:10- 10:50 志那神社・惣社神社
10:50- 11:05 徒歩(約15分)
11:09- 11:25 北大萱バス停 → バス → 草津駅 (約15分)
11:44- 12:37 草津駅 → JR琵琶湖線 → 京都駅 → JR奈良線 → 宇治駅 (1時間弱)

★13:00-14:00 ランチ:しゅばく、通圓

14:00- 14:15 徒歩(約15分)
14:15- 15:15 三室戸寺
15:15- 15:45 徒歩(約30分)
15:45- 16:45 平等院
16:45- 17:00 徒歩(約15分)
17:07- 17:21 宇治駅 → JR奈良線 → 京都駅 (約15分)

★17:30-19:00 ディナー:五山望

19:30 京都駅発

まとめ|藤を堪能する日帰り旅

三大神社の砂ずりの藤から始まり、志那神社・惣社神社の静かな藤、宇治・三室戸寺の満開のツツジ、そして平等院の品格ある藤と、一日で4か所の花の名所を巡ることができました。

27,000歩と歩数はそれなりに多いですが、5月初旬の爽やかな気候のおかげで疲れも気にならず、充実感のほうが大きかった一日です。

電車とバスだけでこれだけ多くの花の名所を巡れるとは、計画前は正直半信半疑でしたが、実際に動いてみると移動の負担は思ったより少なく、むしろ乗り換えや田園風景の散歩も旅の一部として楽しめました。

宇治でのお蕎麦と京都駅での鉄板焼きも大満足で、藤もグルメも堪能できるルートになりました。

こんな方におすすめ

  • 車なしで藤の名所を巡りたい方
  • 新緑と花の滋賀と京都を1日で効率よく回りたい方
  • 藤の定番スポットだけでなく穴場の藤も楽しみたい方
  • 花とグルメを両方楽しみたい方
  • 三大神社エリアへのバスは本数が多くないため、事前に時刻表を確認しておくことをおすすめします。
  • 三室戸寺の最寄り駅は京阪三室戸駅です(徒歩約15分)。
  • ツツジの見頃はクルメツツジが4月中旬〜下旬、ヒラドツツジが4月下旬〜5月上旬で、満開の時期がずれています。

参考リンク集

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